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肩こりを甘くみてはいけない東洋医学的理由
東洋医学からの観点でお話していきます
肩こりや肩の痛みを引き起こす大きな原因は主に
「血行不良」です。
ストレス、目の疲れ、身体の冷え、生活習慣の大きな乱れ、自律神経の乱れ、脳の使いすぎなどが原因で体内の「血」がスムーズに流れなくなると、肩のこりや痛みが発生します。
どうなったら血行不良を引き起こす?
血行不良になる理由として、東洋医学的には大きく2つに分けられます。
- 血がドロドロの場合
- 肝機能が低下
血がドロドロの場合=「痰湿体質(たんしつ)」
体内に「痰湿(たんしつ)(余分な水分や汚れ)」が溜まりやすい肥満体質の人は、ドロドロ血で血流が悪くなり、肩こりが起きることもあります。
脂っこい食事の摂り過ぎ、過度な飲酒、運動不足といった生活を続けていると、身体の中に「痰湿(余分な水分や汚れ)」が溜まり、血がドロドロ、ネバネバと汚れてしまいます。このドロドロ血が血行不良を引き起こし、肩こりや肩の痛みの原因となります。
このタイプの肩こりは、脂質異常症の人などに多く見られます。
ドロドロ血液の改善は脳梗塞などの成人病予防にもつながるので、積極的に改善するよう心がけましょう。
痰湿体質の人は以下の食べ物を食べるといいよ!
枝豆もやし、はるさめ、玄米、ごぼう、レンコン、さくらんぼ、にら、ねぎ、昆布、わかめ、のり、山椒、しょうが
あなたの身体は痰湿?チェックしてみよう!
- 排便がうまく行かない
- 下痢
- 尿が出にくい
- お腹に水が溜まる(水腹)
- むくみ
- 身体が重だるい
- 頭がどんよりする
- 目やにが多い
- 湿疹
- 脚気
- 残尿感
- 関節の痛み
- 食欲不振
- 痰が出やすい、絡みやすい
- 胃もたれ
- 口臭
- おりものが多い
肝機能低下の場合=「気滞血瘀」
肝は「血」を貯蔵し、全身を巡らせる働きを担っています。
しかし、過度なストレスで「気」がスムーズに流れなくなると、肝機能が低下して血行不良を引き起こす原因になりやすいと言われています。また、肝は眼と深い関わりがあります。パソコンやテレビの見過ぎなどによる目の疲労も肝機能を低下させ、血流を悪くするので要注意です。
気滞体質の人は以下の食べ物を食べるといいよ!
オレンジ、いか、セロリ、パセリ、ニガウリ、春菊、ミント、あさり、しじみ、黒酢、レバー、キャベツ、レモン、ぶどう、ゆず、グレープフルーツ、梅干し、ジャスミン、
瘀血体質の人は以下の食べ物を食べるといいよ!
にんにく、玉ねぎ、さんま、アジ、さば、ねぎ、にら、しょうが、いわし、桃、山椒、シナモン
あなたの身体は気滞血瘀?チェックしてみよう!
- 胸や脇や腹部が脹って重苦しく時に痛む
- 腹痛の部位を圧迫すると痛みが増強する
- いらいらして怒りっぽい
- 肩や腰のこわばりと痛み
- 上下肢の痛みとしびれ
- 女性では月経痛、時に閉経になる
- 経血は暗赤色で血塊を混じる。あるいは乳腺症や乳腺炎など
- 憂鬱感がある
- げっぷ、おならをよくする
- 目のクマ
- 顔のくすみ
- 神経痛がある
いかがでしたか?
血行不良のほか、自然界の邪気「寒邪(かんじゃ)」や「風邪(ふうじゃ)」が身体に入りこむことで急な肩こりや痛みを感じることもあります。こうした急性の症状は、長期化する前に早めに改善するようにしていきましょう。
肩こりや肩の痛みは深刻な病気ではありませんが、放っておくと慢性化しやすく、ひどくなると頭痛やめまい、しびれなどを伴うことが多々あります。身体の中に隠れている原因を考え、根本から解消するよう日頃の養生を心がけてほしいですね。