来歴
普段の活動
普段は、いわてリハビリテーションセンターで臨床とマネジメントを行い、協会の仕事としては日本神経理学療法学会運営幹事、理学療法士協会の理学療法ガイドライン統括委員会副会長、臨床実習教育中央研修会のファシリテーターなどを拝命して活動しています。また、本やジャーナルの執筆や、講習会の講師として県内外で講演を行っています。また、とうほく運動療法研究会代表として研修会の企画・運営、東日本大震災を受けて復興支援団体いわてハロードリームいわての代表として、コミュニケーションを通じて被災地を中心に支援を行っています。
この業界の問題・課題点
学問と臨床家(プロフェッショナル)という点で、どちらも中途半端ではないかと思います。知識量は昔からするとレベルアップしていますが、師匠や先輩からの仕事の意味、価値、おもしろさなどが伝えられることが少ない。また、急激にスタッフが増えたことで業務がマニュアル化され、金太郎飴みたいな人材育成が主流となり、個人個人の関心事や個性、能力を伸ばすマネジメントがほとんど行われていない。今後、自分の能力を伸ばすためには職場や組織にただ所属するだけではだめで、昔以上に自己投資しないと無理だと感じます。
今の仕事を選んだきっかけ
医療職には関心があったが、身内が腕を切断し、再接着手術を行いリハビリを行ったことで指が動き出したことで、さらに関心を持ちました。
そこからなぜ、専門分野を学び始めたか
技術系の仕事は昔で言う「修行」期間がありますが、その分技術の取得ができ、その技術で、人に喜んでもらい、人の役に立てるという事に魅力を感じました。
その道を選んで苦労したこと、逆に楽しかったこと、感動したこと
修行の時期として過ごした3年間の大学病院での生活は、1日15~18時間働き、時には病院に泊まることもありました。この生活で限界もしりつつ、やればできる事も体感できました。うれしい事は、自分が担当した高校生が車いすで復学し、就職してそして結婚、出産して幸せに生活していることです。時々、報告しに来てくれる事が何よりうれしくて、この仕事を辞められない理由です。
この業界の役割・使命、また今後の計画は
今までは、東北の地方にいても発信できると言うことを、後輩に向けて身をもって示してきましたが、30年以上働いてきて、今までは自分の可能性を追求してきましたが、今後は後進の育成が私の役割だと思います。そのために、いろんな媒体を使って知識、技術、人間力のバランスのいい療法士を育成する事が役割だと感じています。
ターニングポイントと感じる出来事
それまでは辛いことがあるとすぐに辞めたり、逃げたりしていた自分が、その3年間通常勤務の約2倍行動することで、自分の可能性や勉強をする習慣が作られました。また、これくらいやらなければ人並みのことしかできず、患者さんの予想を超える治療はできないと感じました。また、うれしい体験は自分の存在やこの仕事の可能性を実感できました。つまり、身体だけをよくする仕事ではなく、その人の人生に関わる仕事をしていると痛感した体験がたくさんありました。だから、もっと技術や知識、人間力をあげないと責任を果たせません。
望む業界の未来
今後は二極化する傾向が強くなると思います。自分の可能性を追求をする人、そしてそこそこで満足する人の2つに分かれ、それぞれ必要な環境で仕事をすると思います。どちらが良いというのではなく、どちらが患者さんに求められているかという事を感じ、気づき、そして行動できる人が自分の仕事の本当の魅力を自覚し、そして責任を果たせるのかもしれません。そんな、気づきがあり、行動をしたい人を支援していきたいと思います。
仕事以外の時間の過ごし方
特に趣味は無いのですが、仕事以外ではコミュニケーションに関するコーチングや交流分析、心理学の研修会や勉強をすることです。その他は、ジムなどで自分の身体と向き合いながら、身体の反応や変化を体感することです。全部、、仕事に結びついていますね(笑)。
人をみるとは
奥深い質問ですが、人を見る前にまずは自分を見つめる、受け入れる事です。それを前提として、身体だけではなく、その人の生きざま全てに関心を持ちつつ、承認できるように自分尾五感を使って対応することです。近年では、不安や自信がない人が多い中、自分のいいところ(強み)を見つけ、それと未来をつなげられる可能性を一緒に見つけることが、人を見る究極の目的だと思います。
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